
ゼリーはどのくらいゼラチンを入れたらいいのか解説&表にまとめたよ!
はじめに
「ゼリーを作ったのに固まらない…」「かたすぎてゴムみたい…」
そんな経験、ありませんか?
実はゼリーの食感を左右しているのは“ゼラチンの量と扱い方”。
たった1%の違いで、ふるふるした柔らかゼリーにも、型抜きできるしっかりゼリーにも変わります。
この記事では、パティシエの視点から失敗しないゼラチンの量・溶かし方・温度のコツをやさしく解説します。
家庭でもカフェのような“ぷるぷるゼリー”を作ってみましょう!
ゼラチンとは?ゼリーで使う理由を知ろう
ゼラチンは、動物のコラーゲンから作られる天然の凝固剤です。
水に溶けて冷えると、やさしく固まり、なめらかな弾力を生み出します。
寒天やアガーと違い、ゼラチンは低温(10℃以下)で固まり、口の中で体温とともにとろけるのが特徴。
だからこそ「ぷるん」とした食感や“なめらかな口どけ”を楽しめるのです。
💡寒天=しっかり弾力、アガー=中間、ゼラチン=とろける食感
同じ“固める”素材でも、食感はまったく違います。
ゼリーに使うゼラチンの量の目安(液体全体に対して)
基本の割合
ゼリーを作るときは、**液体の重さに対してのゼラチン%**で考えると失敗が減ります。
目安は以下の通りです👇
- やわらかめ(ぷるんと口どけ):1.0〜1.5%
- 標準(しっかり固まる):2.0%前後
- かため(型抜き・二層ゼリー向き):2.5〜3.0%
たとえば液体200ml(約200g)の場合:
- 1.0% → 約2g
- 1.5% → 約3g
- 2.0% → 約4g
- 3.0% → 約6g
食感タイプ | ゼラチン割合 | 食感 | 用途例 |
---|---|---|---|
やわらかめ | 約1.0〜1.5% | とろける・ぷるんと軽い | グラスゼリー・フルーツ入り |
標準 | 約2.0%前後 | 弾力のある食感 | 一般的なゼリー |
かため | 約2.5〜3.0% | しっかり・型崩れしにくい | 型抜き・二層ゼリー向き |
🍋ポイント:
“スプーンで食べる柔らかい”ゼリーは1.0〜1.5%、
“型から抜く”ゼリーは2.5〜3%を目安にすると失敗しません。
ゼラチンの種類と基本の使い方
粉ゼラチンと板ゼラチンの違い
ゼラチンには2種類あります。
- 粉ゼラチン:家庭向きで使いやすい。水に振り入れて5〜10分ふやかす。
- 板ゼラチン:プロがよく使うタイプ。冷水で5〜10分ふやかし、透明感が出やすい。
どちらも溶かす温度は60℃前後がベスト。
90℃以上で加熱すると凝固力が落ちるので注意しましょう。
電子レンジで溶かすときは、数秒ずつ加熱して様子を見ると◎
ゼラチンを加えるタイミング
ゼラチンがきれいに溶けるかどうかで、仕上がりが変わります。
- ふやかしたゼラチンを60℃程度の温かい液体に入れる
- 完全に溶けたら、粗熱(40℃前後)を取る
- フルーツやジュースを加えて混ぜる
⚠️ 冷たい液体に直接入れると、ダマやムラの原因になります。
しっかり溶かしてから混ぜましょう。
ゼリーが固まらないときの原因と対策
原因 | 詳細 | 対策 |
---|---|---|
ゼラチン量が少ない | 1%未満だと凝固力不足 | 1.5〜2%を目安に増やす |
温度が高すぎ | 90℃以上で加熱しすぎると凝固力が落ちる | 溶かすのは60℃前後 |
酵素のある果物 | パイナップル・キウイ・マンゴー・パパイヤなど | 加熱してから使用 少し多めが◎ |
冷やし不足 | 2時間未満では不安定 | 冷蔵3〜4時間以上冷やす |
💡生のフルーツには「酵素」が含まれており、ゼラチンを分解してしまいます。
パイナップルやキウイを入れるときは、軽く加熱して酵素を失活させましょう。
素材別おすすめゼラチン量の目安
ゼリーのタイプ | ゼラチン割合 | 特徴 | ポイント |
---|---|---|---|
フルーツジュースゼリー | 2.0〜2.2% | 酸味がありやや固まりにくい | 少し多めにして安定させる |
コーヒーゼリー | 1.0〜1.5% | 香りを生かす | やわらかめに仕上げて◎ |
ミルクゼリー | 1.8〜2.0% | コクがあり固まりやすい | 標準量でOK |
ワインゼリー | 2.5〜3.0% | アルコール入りで固まりにくい | 多めのゼラチンで安定させる |
アルコールや酸が強いゼリーは固まりにくいので、少しゼラチンを増やすのがコツです。
よくある失敗とその原因
失敗内容 | 主な原因 | 対策 |
---|---|---|
固まらない | ゼラチン量不足/酵素フルーツ使用 | 量を増やす・果物を加熱 |
かたすぎる | ゼラチン入れすぎ | 3%を超えないように注意 |
ダマになる | 冷たい液体にゼラチンを加えた | 温かい液体で溶かす |
透明にならない | 泡立てすぎ | 静かに混ぜて空気を入れない |
分離する | 温度差が大きい | 材料を同じ温度に近づけて混ぜる |
ゼリー作りは「温度・時間・混ぜ方」の3要素。
焦らず、丁寧に作るだけで失敗はグッと減ります。
パティシエが教える“ぷるぷるゼリー”に仕上げるコツ
- ゼラチンはふやかしてからしっかり溶かす
- 材料を混ぜるときは泡立てないように
- 冷蔵庫で3時間以上ゆっくり冷やす
- 表面に気泡ができたら、スプーンでそっとすくう
- 一晩おくと、より弾力が安定して食感がよくなる
💡ポイント:
しっかり冷やすことで、ゼラチンの網目構造が整い、なめらかな口どけに仕上がります。
まとめ|ゼラチンの量をマスターして理想のゼリーに

作りたいゼリーの種類に合わせてゼラチンの量を調節しよう!
ゼリーは見た目も涼しげで、季節を問わず楽しめる定番スイーツ。
でもシンプルだからこそ、配合や温度のちょっとした違いで結果が変わります。
- やわらかめ → 1.0〜1.5%
- 標準 → 2.0%前後
- かため → 2.5〜3.0%
このバランスを覚えておくだけで、どんなジュースやフルーツでも思い通りの食感に✨
「今日はぷるぷるにしたい」「型抜きしたい」
そんな気分に合わせて、ゼラチンの量をほんの少し調整するだけで、
おうちのゼリーが“パティスリーの味”に変わります。
自分だけの理想のゼリーを見つけて、
おやつ時間をもっと魔法のように楽しんでくださいね!
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